結婚相談所の費用を調べると、公式サイトには「初期費用〇〇円」「月会費〇〇円」と整然と並んでいます。でも、それを全部足しても答えは出ません。
なぜか。公式サイトには載っていないお金が、確実にかかるからです。
プロフィール写真の撮影費、お見合いのカフェ代、往復の交通費。これらを合算すると、公式費用に5〜6万円が上乗せされます。「聞いてなかった」と感じる人が後を絶たないのは、この隠れコストの存在が原因です。
この記事では、大手7社の料金を「6ヶ月・12ヶ月・18ヶ月」の3パターンで試算しました。隠れコストも含めた実質総額を、一つの表で比較できるようにしています。「結局いくらかかるのか」——この疑問に、数字で答えます。
総額を構成する5つのコスト要素
まず、費用の全体像を掴んでおきましょう。結婚相談所でかかるお金は、大きく5つに分かれます。
| コスト要素 | 内容 | 金額目安 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 初期費用 | 入会金・登録料 | 6,600〜253,000円 | 入会時に1回のみ |
| 月会費 | 活動費(毎月) | 9,900〜19,250円/月 | 活動月数分が累積 |
| 成婚料 | 成婚退会時の費用 | 0〜220,000円 | 成婚した場合のみ発生 |
| プロフィール写真 | スタジオ撮影費用 | 10,000〜30,000円 | 活動開始時に1回(再撮影する場合あり) |
| お見合い実費 | 飲食代・交通費 | 1,500〜4,000円/回 | お見合い回数分が累積 |
※各費用は目安金額です。お見合い実費は飲食代1,000〜2,000円+交通費500〜2,000円の合計。プロフィール写真はスタジオ・ヘアメイク込みの場合10,000〜30,000円が相場。
見落とされやすいのが下の2つ——写真代とお見合い実費です。これらは公式料金表には出てきません。しかし、活動する以上は必ず発生します。
大手7社の費用構造(公式費用のみ)
次に、各社の公式料金を並べます。ここでは「初期費用」「月会費」「成婚料」の3項目だけを見てください。この段階では、まだ実態はつかめません。
| 結婚相談所 | タイプ | 初期費用 | 月会費 | 成婚料 |
|---|---|---|---|---|
| スマリッジ | オンライン | 6,600円 | 9,900円 | 0円 |
| エン婚活エージェント | オンライン | 33,000円 | 14,300円 | 0円 |
| ツヴァイ(紹介プラン) | ハイブリッド | 118,800円 | 15,950円 | 0円 |
| オーネット(プレミアム) | データ型 | 129,800円 | 19,250円 | 0〜220,000円 |
| パートナーエージェント(S) | 仲人型 | 88,000円 | 17,600円 | 77,000〜220,000円 |
| IBJメンバーズ | 仲人型 | 252,450円 | 17,050円 | 220,000円 |
| サンマリエ(ゴールド) | 仲人型 | 253,000円 | 18,700円 | 220,000円 |
※各社公式サイト掲載の税込価格(2026年3月時点)。料金は変更される場合があります。
スマリッジの初期費用6,600円と、サンマリエの253,000円。同じ「結婚相談所」でも、入口のコストだけで約38倍の差があります。
ただし、この表だけで判断するのは早計です。月会費は毎月積み上がり、成婚料は出口で待ち構えています。活動が長引けば安い相談所でも総額は膨らむし、仲人型で半年成婚すれば思ったほど高くなりません。
「入口の安さ」ではなく「総額」で比べる。そのためのシミュレーションが次の表です。
6ヶ月・12ヶ月・18ヶ月×7社:総額シミュレーション(独自試算)
ここからが本題です。「公式費用のみ(初期費用+月会費×活動月数+成婚料)」で計算した総額を、活動期間3パターンで並べました。
| 結婚相談所 | 6ヶ月で成婚 (公式費用のみ) |
12ヶ月で成婚 (公式費用のみ) |
18ヶ月で退会 (成婚なし) |
|---|---|---|---|
| スマリッジ | 65,700円 | 125,400円 | 185,100円 |
| エン婚活エージェント | 118,800円 | 204,600円 | 290,400円 |
| ツヴァイ(紹介) | 214,950円 | 310,200円 | 405,450円 |
| オーネット(プレミアム)※ | 245,300円〜 | 360,800〜580,800円 | 476,300円(成婚なし) |
| パートナーエージェント(S)※ | 270,600〜413,600円 | 376,200〜519,200円 | 393,600円(成婚なし) |
| IBJメンバーズ | 574,750円 | 677,050円 | 557,350円(成婚なし) |
| サンマリエ(ゴールド) | 585,200円 | 697,400円 | 589,600円(成婚なし) |
※独自試算。計算式:初期費用+(月会費×活動月数)+成婚料(成婚した場合のみ)。オーネットの成婚料は独自会員同士の最低額(0円)で計算。IBJ連携会員との成婚時は+220,000円。パートナーエージェントの成婚料は最低額(77,000円)で計算。実際の成婚料は状況により変動。18ヶ月退会は成婚料を含まない。
注目してほしいのは、IBJメンバーズとサンマリエの「18ヶ月で退会」の列です。成婚料が発生しないため、12ヶ月成婚より安くなっています。つまり、仲人型の費用構造では「成婚した方がお金がかかる」という逆転が起きるのです。
これは良し悪しではなく、仕組みの違いです。仲人型は「成婚まで導くことで対価を得るモデル」であり、成婚料はカウンセラーの成功報酬という側面を持っています。
隠れコストを含めた実質総額(独自試算)
ここまでの数字は、あくまで「公式サイトに書いてある費用」だけの計算です。実際に婚活をすれば、以下の実費が必ず上乗せされます。
| 隠れコスト項目 | 想定金額 | 前提条件 |
|---|---|---|
| プロフィール写真 | 20,000円 | スタジオ撮影・ヘアメイクなし・中間値 |
| お見合い飲食代 | 1,500円/回 | 1,000〜2,000円の中間値 |
| 交通費 | 1,000円/回 | 500〜2,000円の中間値 |
| お見合い総回数 | 15回(12ヶ月成婚の場合) | 月約1〜2回×12ヶ月の平均値 |
※上記条件はあくまで試算用の想定値です。実際は個人の活動ペースや居住地によって大きく異なります。
写真20,000円+お見合い15回×2,500円(飲食+交通)。合計すると約57,500円。この金額が、どの相談所を選んでも公式費用に加算されます。
12ヶ月で成婚した場合の実質総額を見てみましょう。
| 結婚相談所 | 12ヶ月成婚(公式費用) | 隠れコスト | 実質総額(試算) |
|---|---|---|---|
| スマリッジ | 125,400円 | 57,500円 | 182,900円 |
| エン婚活エージェント | 204,600円 | 57,500円 | 262,100円 |
| ツヴァイ(紹介) | 310,200円 | 57,500円 | 367,700円 |
| オーネット(最安) | 360,800円 | 57,500円 | 418,300円〜 |
| パートナーエージェント(最安) | 376,200円 | 57,500円 | 433,700円〜 |
| IBJメンバーズ | 677,050円 | 57,500円 | 734,550円 |
| サンマリエ(ゴールド) | 697,400円 | 57,500円 | 754,900円 |
※独自試算。隠れコスト:プロフィール写真20,000円+お見合い15回×(飲食1,500円+交通1,000円)=57,500円。公式費用は各社公式サイト掲載の税込価格(2026年3月時点)。成婚料は最低額で計算。実際のコストは活動ペース・居住地・撮影費用により大きく変わります。
スマリッジ約18万円、IBJメンバーズ約73万円。同じ「12ヶ月で成婚」でも約55万円の差が開きます。
ただし——ここが大事なのですが——この差は純粋に「高い・安い」の優劣ではありません。仲人型には専任カウンセラーが付き、お見合いの調整から交際中のフォローまで伴走します。オンライン型は基本セルフサービス。つまり、55万円の差は「伴走の有無」の対価です。
活動タイプ別・コスト傾向の整理
「どこが安いか」は、実は質問として不完全です。正確には「何ヶ月で、どういう結果になるかによって、安い場所が変わる」。3つのケースに分けて解説します。
ケース1:6〜8ヶ月で成婚できた場合
短期決着。この場合、オンライン型が圧倒的に有利です。スマリッジなら公式費用のみで約6.5万円、隠れコスト込みでも12万円程度に収まります。
仲人型は初期費用が重いため、短期成婚しても総額50万円を超えます。「すでに婚活経験がある」「自分のペースで動ける」という人は、まずオンライン型で試すのがコスト合理的です。
ただし、一つだけ。短期成婚できる人は、もともと「市場価値が高い」か「条件に柔軟性がある」か、その両方です。「安いから」だけで選ぶと、サポートなしで停滞し、結局長期化するリスクがあることは覚えておいてください。
ケース2:12〜15ヶ月で成婚できた場合
最も多いパターンです。IBJ成婚白書によれば、成婚者の79.7%が1年以内に成婚退会しています。
この場合もスマリッジは最安ですが、「12ヶ月間、自力で活動のモチベーションを保ち続けられるか」が分岐点になります。エン婚活は担当者からの紹介があるぶん、活動が滞りにくいという利点があります。
仲人型(IBJ・サンマリエ)は12ヶ月成婚でも70万円超。正直、少なくない金額です。ただ、「カウンセラーが毎月のお見合いを調整し、交際のフォローまでしてくれる。それで1年以内に結婚相手が見つかった」と考えると、70万円の評価は人によって大きく変わるはずです。
ケース3:18ヶ月以上かかった、または成婚できずに退会した場合
最もコストパフォーマンスが悪いシナリオです。そして、誰もがこのリスクを負っています。
スマリッジでも18ヶ月で約18.5万円。成婚料がかからないぶん金額は控えめですが、「18ヶ月使って結果が出なかった」という時間コストは取り返せません。
仲人型はすでに初期費用を払っているため、月会費の増加幅は相対的に小さい。ここで逆説的な見方が浮上します。仲人型は成婚料というインセンティブがあるからこそ、カウンセラーが「早く成婚させよう」と動く構造になっている。長期化のリスクを減らしたいなら、この仕組みに乗る選択肢も合理的です。
「隠れコストを抑える」ための実践的なポイント
総額を減らす方法は二つしかありません。「各項目を安くする」か「活動期間を短くする」か。どちらも実践できるポイントを整理します。
- プロフィール写真:相談所提携スタジオは3〜8万円と割高なケースがあります。街のフォトスタジオなら1〜2万円で撮影可能。ただし、写真は申し込み率に直結するため、「安ければいい」ではないのがやっかいなところです。節約と投資のバランスが問われます。
- お見合いの場所:高級ホテルのラウンジにこだわる必要はありません。落ち着いたカフェを選ぶだけで、1回あたり1,000〜2,000円浮きます。15回の累計で考えると、それだけで1.5〜3万円の差です。
- 交通費:相手との待ち合わせ場所を自分のエリア寄りにできないか、担当者に相談してみてください。毎回の数百円が、積み重なると大きくなります。
- 活動期間を短くする:最大の節約は、実はこれです。月1〜2回のお見合いより、月3〜4回積極的に会う方が、同じ確率でも成婚までの期間が短くなり、月会費の累積を抑えられます。
費用別の相談所選びについてはおすすめ結婚相談所の比較、各費用項目の詳細は費用比較・成婚料の相場・月会費の比較・結婚相談所の選び方をあわせてご覧ください。
よくある質問
- 結婚相談所に入会してから成婚まで、合計いくらかかりますか?
- 相談所と活動期間によって大きく異なります。スマリッジで12ヶ月成婚(公式費用のみ)は125,400円、隠れコスト込みで約18万円台。IBJメンバーズで12ヶ月成婚は公式費用677,050円、隠れコスト込みで約73万円台です。「どこに入るか」「何ヶ月かかるか」で数十万〜数百万円の差が生じます。
- 結婚相談所の隠れコストとは何ですか?
- 主に3つです。①プロフィール写真(スタジオ撮影の場合10,000〜30,000円)、②お見合いの飲食代(1回1,000〜2,000円)、③交通費(1回500〜2,000円)です。月2回お見合いをすれば飲食代+交通費だけで年間6〜10万円になります。なお、相談所によっては別途お見合い料(1回ごとの設定料金)が発生するケースもあります。公式サイトの料金表には載っていないため見落とされがちですが、必ず発生する費用です。
- 安く婚活するにはどこの相談所がいいですか?
- 費用だけを最優先にするならスマリッジが最安(12ヶ月公式費用125,400円)です。ただしセルフサービスが前提のため、自分から積極的に活動できる人向けです。「サポートも必要だが費用を抑えたい」場合はエン婚活エージェント(12ヶ月204,600円)が次の選択肢になります。費用の安さだけで選ぶと、活動が停滞して長期化し、総額が高くなるリスクがあります。
- 成婚できなかった場合、支払った費用は戻ってきますか?
- 基本的に月会費・成婚料以外の初期費用は返金されません。スマリッジとエン婚活は「3ヶ月以内にお見合いが成立しなければ全額返金」の保証を設けていますが、通常の中途解約では返金対応は限定的です。一方、成婚料は成婚退会しなければ発生しないため、成婚できなかった場合は成婚料を支払わずに済みます。
- 結婚相談所の費用は分割払いできますか?
- 相談所によって異なります。初期費用が高い仲人型(IBJ・サンマリエ等)では分割払いや、クレジットカード払いに対応しているケースがあります。入会前の無料カウンセリングで「支払い方法の選択肢」を確認することをおすすめします。
まとめ
結婚相談所の費用は、公式サイトの数字だけでは分かりません。写真代、飲食代、交通費——隠れコストを加えると、実質総額は公式費用より約5〜6万円高くなります。
ここまでのシミュレーションで見えてきたのは、「安い相談所が必ずしも総額で安いとは限らない」ということ、そして「高い相談所には高い理由がある」ということです。
費用だけで選ぶなら答えは明確です。スマリッジ、一択。しかし、自分で動き続ける自信がなければ、サポート付きの相談所で短期成婚を目指す方が、結果として安く済む可能性もあります。
数字を見た上で、「自分はどのタイプか」を冷静に考えてみてください。費用計算が終われば、婚活の入口に立つハードルは、思ったよりずっと低いはずです。
【出典・参照】各社公式サイト掲載の料金情報(2026年3月時点)。スマリッジ:登録料6,600円・月会費9,900円・成婚料なし。エン婚活エージェント:登録料33,000円・月会費14,300円・成婚料なし。ツヴァイ(紹介プラン):入会金118,800円・月会費15,950円・成婚料なし。オーネット(プレミアムプラン):入会金129,800円・月会費19,250円・成婚料0〜220,000円。パートナーエージェント(スタンダードプラン):入会金88,000円・月会費17,600円・成婚料77,000〜220,000円。IBJメンバーズ:入会金252,450円・月会費17,050円・成婚料220,000円。サンマリエ(ゴールドプラン):入会金253,000円・月会費18,700円・成婚料220,000円。隠れコストの金額は一般的な婚活の実態を基にした試算値であり、個人の活動状況により異なります。料金は変更される場合があるため、各社公式サイトで最新情報をご確認ください。
