婚活の費用を調べると、たいてい「結婚相談所は月1〜2万円、マッチングアプリは月3,000〜4,000円」という比べ方に行き着きます。数字としては間違っていないのですが、この比べ方だと答えが出ません。
月額が同じでも、3ヶ月で終わる人と3年続く人では、支払う総額が10倍以上違ってくるからです。
この記事では、各社の公式サイトに載っている料金だけを使って、1年・2年・3年の総額を両側とも積み上げます。アプリ側を「月3,000円」で済ませず、相談所側も入会金から成婚料まで入れて、同じ精度で並べます。
結論を先に言うと、アプリが安いかどうかは、最初に12ヶ月分をまとめて払えるかと、上位プランを使うかで決まります。この2つ次第で、3年で6万円にも、3年で35万円にもなります。
婚活の費用は月額で比べると見誤る
月額で比べると、婚活サービスの費用は必ず見誤ります。費用の形が、相談所とアプリでまったく違うからです。
結婚相談所の費用は、入会金・登録料・成婚料といった「回数券ではない部分」が大きく、活動期間が延びてもそこは増えません。増えるのは月会費だけです。一方でマッチングアプリは入会金がゼロに近いかわりに、費用のほぼ全部が月額なので、続けた月数にそのまま比例して増えていきます。
片方は最初に重く後ろが軽い、もう片方は最初が軽くて後ろが重い。形が違うものを月額という一点だけで比べれば、答えがひっくり返るのは当たり前です。
もうひとつ、月額比較が危ういのは、アプリの「月額」が実際の支払額とずれやすいことです。表に出ている月1,500円台は12ヶ月分を一括で払ったときの月換算で、1ヶ月ずつ払えば同じアプリが4,000円台になります。
さらに上位プランを足すと、そこにもう3,000〜4,800円が乗ります。同じアプリでも、払い方ひとつで実質月額は3倍近く動きます。
ちなみに、費用を比べる材料そのものが減っている点も見ておいてください。リクルートは2025年11月17日のプレスリリースで、ゼクシィ縁結び(アプリ)を2026年2月末頃に新規受付終了・2026年3月末頃にサービス終了、ゼクシィ縁結びエージェント(結婚相談所)を2025年11月17日に新規受付終了・2026年6月末頃にサービス終了と発表しています。アプリと相談所の両方です。
比較記事にはまだ「おすすめ」として載っていることがあるので、料金を調べるときは掲載日ではなく公式サイトを見てください。ここから「アプリはこの先なくなる」と読むのは飛躍なので、事実として頭に入れておく程度で十分です。
以下、まずアプリ側の実質月額を分解し、次に相談所側の総額を並べ、最後に両者が何ヶ月目で逆転するかを計算します。
マッチングアプリの実質月額は、表示されている額より高くなりやすい
マッチングアプリの実質月額は、払い方と使う機能によって、同じアプリでも1,500円台から9,700円まで動きます。
アプリの料金は、次の3段階に分けると見通しがよくなります。
- 最安:12ヶ月一括をWeb決済で払い、オプションを一切付けない使い方。月1,500円台から使えます
- 上位プラン付き:基本プランに上位プラン(プレミアムオプション、VIP、プレミアムパックなど)を足した状態。料金も足し算になります
- 月払い+アプリ内課金:1ヶ月プランをアプリ内課金で更新しながら上位プランも付けている状態。最も高い段で、月9,700円まで届きます
多くの比較記事は一番安い段だけを取って「月3,000〜4,000円」と書いていますが、実際に払っている額はどの段にいるかで決まります。
12ヶ月一括をWeb決済で払えば、月1,500円台から使える
一番安い段は、12ヶ月分を一括、しかもアプリ内課金ではなくブラウザ側の決済で払い、オプションを一切付けない使い方です。この条件なら、年額は次のようになります(男性・税込。ペアーズのみ税込か税抜かの明記が公式にありません)。
| アプリ | 12ヶ月一括の年額 | 月換算 |
|---|---|---|
| タップル | 18,200円〜 | 1,517円〜 |
| マリッシュ | 19,800円 | 1,650円 |
| ペアーズ | 20,100円〜 | 1,675円〜 |
| with | 21,000円〜 | 1,750円〜 |
| Omiai | 25,800円 | 2,150円 |
| ユーブライド | 28,800円 | 2,400円 |
この段にいる限り、アプリは本当に安いです。ペアーズなら3年続けても60,300円、タップルなら54,600円で、後で見るとおり最も安い結婚相談所の1年総額(スマリッジ125,400円)の半分以下に収まります。「アプリのほうが安い」という一般的な感覚は、この段を前提にする限り正しいと考えてください。
ただし12ヶ月一括には裏があります。ペアーズとwithの返金規定は「実際に支払った額から、割引なしの1ヶ月プラン金額×利用月数を引き、さらに事務手数料3,000円を引いた額」を返すという内容で、計算結果がマイナスなら返金はありません(ユーブライドは事務手数料5,000円)。
1ヶ月プランの定価で使った扱いに引き直されるので、途中でやめてもお金はほとんど戻らないと思っておいたほうがいいです。安さを取るというのは、1年間そこで婚活すると先に決めることでもあります。
上位プランを足すと、それは基本料金の代わりではなく上乗せになる
次の段が、上位プラン(プレミアムオプション、VIP、プレミアムパックなど)を付けた状態です。ここで多くの人が誤解するのですが、上位プランは基本プランの上位互換ではありません。ペアーズ・with・Omiai・マリッシュはいずれも、上位プランだけではメッセージが送れないと公式に明記しています。つまり基本プランに足す形になるので、料金も足し算になります。
金額で見ると、ペアーズのプレミアムオプションは1ヶ月3,870円〜、12ヶ月18,720円〜。withのVIPは決済方法別に公開されている珍しい例で、男性はクレジットカード2,900円、Apple ID 3,500円、Google Play 3,500円です。マリッシュのプレミアムオプションは1ヶ月3,000円、12ヶ月20,800円。
Omiaiのプレミアムパックは月額固定で、Web決済3,980円・アプリ内課金4,800円と、長期割引がありません。基本プランを年額にしても、上位プラン分だけで年47,760円が別に乗ります。
さらにOmiaiには、相手にメッセージを読まれたかどうかを確認する機能が従量課金であり、相手1人につき9ポイント必要です。Omiaiのポイントは公式にWebクレジットカード決済で3pt490円・10pt1,100円・33pt3,250円・60pt5,800円と出ています。
1ポイントあたりの単価はまとめ買いするほど下がるので、9ポイントはおよそ870円から1,470円相当、つまりどのパッケージで買うかによって倍近く変わります。安いほうで見ても、10人分の既読を確認すれば9,000円弱が月額とは別に出ていく計算です。
なお、ペアーズ・with・タップルについては、ポイントをいいねやブーストに交換するレートが公式に載っていません。「◯ポイント=◯円」と換算して書けるのはOmiaiだけです。ペアーズのブーストが60分間の優先表示であることは公式に書かれていますが、必要ポイント数は非掲載なので、1回いくらかは公式情報からは計算できません。この記事で金額を出していない機能は、公式に金額がないからだと考えてください。
月払いをアプリ内課金で更新すると、年10万円近くまで膨らむ
一番高い段が、1ヶ月プランをアプリ内課金で更新しながら、上位プランも付けている状態です。婚活を始めたばかりで「とりあえず1ヶ月」と入り、そのまま更新している人はここにいます。
| アプリ | 基本プラン(アプリ内課金) | 上位プラン | 合計月額 | 年換算 |
|---|---|---|---|---|
| Omiai | 4,900円 | プレミアムパック 4,800円 | 9,700円 | 116,400円 |
| ペアーズ | 4,100円〜 | プレミアムオプション 3,870円〜 | 7,970円〜 | 95,640円〜 |
| マリッシュ | 4,800円 | プレミアム 3,000円 | 7,800円 | 93,600円 |
| with | 4,260円〜(決済別の内訳は非公開) | VIP 3,500円(Apple ID・Google Play) | 7,760円〜 | 93,120円〜 |
| ユーブライド | 5,500円(iOS) | 上位プランなし | 5,500円 | 66,000円 |
アプリ内課金がWeb決済より高いのは各社共通です。Omiaiは4,400円が4,900円に、ユーブライドは5,000円が5,500円に、タップルは3,700円〜が4,900円〜になります。
スマホのアプリ内で完結させたほうが手軽なので、意識せずこちらを選んでいる人は多いはずです。1ヶ月あたり500〜1,200円の差でも、24ヶ月続けば1万円以上になります。
この表で目を引くのはユーブライドです。上位プランがなく、いいねの追加購入もブーストもないため、表示されている月額から膨らみません(公式ヘルプ全108記事を確認して、該当する課金商品はありませんでした)。
最安の段では6社中いちばん高いのに、この段では6社中いちばん安くなります。表示価格の安さと実際に払う額の順位は、こういう形で入れ替わります。
TinderとMatchは公式が価格を公表していないので、比較表に載せられない
知名度の高いTinderとMatchをこの記事の表に入れていないのは、比較から外したからではなく、公式に価格が存在しないからです。
Tinderは、Plus・Gold・Platinumのどの階層も、どの契約期間も、公式サイトに金額が掲載されていません。利用規約には、価格は地域・サブスクリプション期間・バンドルサイズ・過去の購入履歴・アカウントの利用状況によって異なると明記されています。つまり全員に共通する定価が構造的に存在しないので、「Tinder Goldは月◯円」と書いた時点でその記事は不正確になります。
Match(日本版)も、日本語の公式ヘルプに料金の記事がなく、公式ヘルプ自身が提供内容は地域によって異なると書いています。App Storeの課金アイテム欄に金額の幅は出ますが、それがどの階層の何ヶ月分なのかを判別できないため、他社と同じ土俵には並べられません。
料金の比較記事でこの2つに具体的な月額が書いてあったら、出どころを確認したほうがいいです。少なくとも公式サイトから取ってきた数字ではありません。
結婚相談所は初期費用が大きく、そのぶん期間が延びても総額の伸びが緩い
結婚相談所は最初にまとまった額がかかりますが、そこから先に増えるのは月会費だけなので、期間が延びたときの総額の伸びはアプリより緩やかです。
まず、12ヶ月活動して12ヶ月目に成婚退会した場合の総額を並べます。入会金・登録料などの初期費用、月会費12ヶ月分、成婚料をすべて合計した金額です(通常価格・税込)。
お見合い料は月1回のペースを想定していますが、公式サイトに金額の掲載がない社は表に「公式サイト非掲載」と書きました。掲載がないことと無料であることは違うので、その社を検討するときはカウンセリングで必ず確認してください。
| 相談所 | プラン | 初期費用 | 月会費 | 成婚料 | 1年総額 |
|---|---|---|---|---|---|
| スマリッジ | ワンプラン | 登録料 6,600円 | 9,900円 | 0円 | 125,400円 |
| エン婚活エージェント | 単一プラン | 登録料 33,000円 | 16,500円 | 0円 | 231,000円 |
| フィオーレ | リミテッド | 33,000円 | 9,900円 | 110,000円 | 261,800円 |
| ツヴァイ | ご紹介プラン | 118,800円 | 15,950円 | 0円 | 310,200円 |
| オーネット | オーネットプラン | 123,200円 | 15,950円 | 0円 | 314,600円 |
| パートナーエージェント | スタンダード(エリアI) | 33,000円+77,000円 | 20,900円 | 77,000円 | 437,800円 |
| サンマリエ | ベーシックサポート | 33,000円+132,000円 | 18,700円 | 220,000円 | 609,400円 |
| IBJメンバーズ | 単一プラン | 33,000円+219,450円 | 17,050円 | 220,000円 | 677,050円 |
| ムスベル | レギュラー | 330,000円+33,000円 | 16,500円 | 330,000円 | 891,000円 |
この表は社名で優劣を付けるためのものではなく、「相談所と一言で言っても12万円台から89万円台まで7倍の幅がある」ことを見てもらうためのものです。ここを均して「相談所は約30万円」と言ってしまうと、次の逆転計算が成り立ちません。
そのうえで、表の数字だけでは足りない注意点が4つあります。
- 成婚料の分岐:ツヴァイとオーネットにはIBJの会員検索を使えるプランがあり、成婚相手がIBJ会員かどうかで成婚料が0円か220,000円に変わります。ツヴァイのIBJプランなら、会員同士で成婚した場合の1年総額が354,200円、IBJ会員と成婚した場合が574,200円で、22万円の差です
- 条件が非公表の成婚料:パートナーエージェントの成婚料は77,000円と220,000円の2種類が公式に併記されているものの、どちらが適用されるかの条件が書かれていません。上の表は77,000円で計算しているので、220,000円が適用される場合は総額がその差額分だけ上がります。契約前に条件を確認すべき項目です
- 更新料:ムスベルには年55,000円の更新料があり、12ヶ月目に退会する前提の上の表には入っていません。13ヶ月目以降まで活動が続く場合は、この分が毎年乗ります
- 割引と値上げ:ツヴァイの20代割は初期費用60,500円・月会費12,100円、のりかえ割は85,800円といった具合に、通常価格からかなり動きます。上の表は割引なしの数字なので、条件に当てはまる人の実支払額はこれより下がります。逆にパートナーエージェントは2025年4月1日に月会費を1,100円引き上げており、料金は上がる方向にも動きます
なお、IBJメンバーズの公式料金ページにコース区分の記載はありません。他サイトで見かける「エントリー/アシスト/プライム」といった区分は公式で確認できなかったため、この記事では単一プランとして扱っています。
1年・2年・3年で、どこで逆転するか
Omiaiを月払い+プレミアムパックで使い続けた場合、累計額は12.9ヶ月でスマリッジを、23.8ヶ月でエン婚活エージェントを、32ヶ月でツヴァイやオーネットを追い越します。
ここがこの記事の本体です。アプリ側で一番高い段(Omiaiを1ヶ月プランのアプリ内課金+プレミアムパック、月9,700円)を選び、それを続けたときの累計額が、各相談所の「決着までの総額」を何ヶ月目で上回るかを計算しました。相談所側は先ほどの1年総額をそのまま使っています。
| 相談所(1年で決着した場合の総額) | 月9,700円のアプリが追い越す時点 |
|---|---|
| スマリッジ 125,400円 | 12.9ヶ月(約1.1年) |
| エン婚活エージェント 231,000円 | 23.8ヶ月(約2.0年) |
| ツヴァイ ご紹介プラン 310,200円 | 32.0ヶ月(約2.7年) |
| オーネット 314,600円 | 32.4ヶ月(約2.7年) |
| パートナーエージェント 437,800円 | 45.1ヶ月(約3.8年) |
| IBJメンバーズ 677,050円 | 69.8ヶ月(約5.8年) |
年単位で並べ直すと、こうなります。月9,700円のアプリ利用者が払う額は1年で116,400円、2年で232,800円、3年で349,200円。1年の時点ではまだスマリッジ(125,400円)より安いのですが、13ヶ月目には抜きます。
2年でエン婚活エージェントと並び、3年ではツヴァイやオーネットを超えて、オーネットとの差は34,600円になります。つまり月払いに上位プランを付けて3年続けている人は、大手相談所に1年通って成婚退会した人より多く払っている計算です。
ここで、まったく逆の事実も同じ強さで書いておきます。12ヶ月一括をWeb決済で払い、オプションを一切使わなければ、アプリは3年続けても圧倒的に安いままです。
ペアーズ最安なら1年20,100円〜、3年でも60,300円〜。タップル最安なら1年18,200円〜、3年でも54,600円〜。3年使っても、最も安い結婚相談所であるスマリッジの1年総額125,400円の半分以下です。
この場合、逆転はそもそも起きません。何年続けても、相談所の総額に届く前にどこかで結婚しているはずです。
同じ「アプリ3年」でも、54,600円と349,200円では6倍以上の差があります。この差を作っているのは相手の数でも運でもなく、次の2つだけです。
- 最初に12ヶ月分を払えるかどうか:一括にできるかどうかで、同じアプリの実質月額が3倍近く動きます
- 上位プランを使うかどうか:上位プランは長期割引が効きにくい部分でもあり、Omiaiのプレミアムパックにいたっては長期割引そのものがないので、ここを付けた時点で年5万円弱が固定費として乗ります
したがって、費用でアプリと相談所を比べるなら、比べるべきは「月額」ではなく「自分がどちらの払い方をするか」です。
12ヶ月分を先に払って1年で決める覚悟があるなら、費用面でアプリに勝てるサービスはありません。逆に、1ヶ月ずつ様子を見ながら、いいねが足りなくなったら上位プランを足す使い方をするなら、2年目以降は相談所と同じ金額帯に入っていると考えてください。
8割が1年以内に決着している(IBJ成婚白書2025)=そもそも前提の期間が違う
結婚相談所の活動期間は平均10.7ヶ月で、約8割が1年以内に決着しています。3年分の総額で比べること自体が、相談所側の実態からはずれています。
IBJ成婚白書2025によれば、成婚までの平均活動期間は10.7ヶ月。内訳は6ヶ月以内が36%、6ヶ月から1年が44%で、合わせて約8割が1年以内に活動を終えています。前の章で相談所側の総額を「1年で決着した場合」として計算したのは、これが実態に近いからです。
これがなぜ費用の話に効いてくるかというと、相談所には成婚退会という終わりの定義があり、そこで支払いも止まるからです。総額の上限がおおよそ読める構造になっています。
一方でアプリには終わりの定義がなく、退会するまで課金は続きます。同じ「婚活の費用」でも、片方は期間が区切られた買い物で、もう片方は解約するまで続くサブスクリプションです。
アプリ側にも期間のデータがないわけではありません。ユーブライドは、成婚退会者の75%が登録から6ヶ月以内だと公式に公表しています(2024年通年、累計成婚19,327名、1999年からの累計会員3,168,252人)。半年で決まる人が4人に3人という数字なので、アプリだから長引くと決まっているわけでもありません。
ただし、他社が出している「平均◯ヶ月で交際」という数字の扱いには注意が必要です。たとえばマリッシュやwithの「平均4ヶ月」は、退会者アンケートで恋人ができたと答えた人だけを集計した数字で、うまくいかずに退会した人は母数に入っていません。
調査時期や母数の記載がないものもあります。うまくいった人だけを平均すると期間は必ず短く出るので、自分の見込み期間を考えるときの基準には使わないほうがいいです。
もうひとつ正直に書いておくと、公的調査にも各社公式にも「婚活アプリの年間活動費用」という統計は存在しません。この記事の年額はすべて公式料金表からの積み上げ試算です。
参考になる公的データとしては、リクルート ブライダル総研の婚活実態調査2024があり、婚姻者のうち婚活サービス経由が15.3%、ネット系婚活サービス経由が11.4%で過去最高、独身者の利用経験は26.3%と報告されています。
費用を見積もるときは、3年ではなく「自分は何ヶ月で終わらせるつもりか」を先に決めてください。期間を決めずに月額だけ比べると、必ず安く見積もることになります。
費用の構造から見て、それぞれ向いている人
マッチングアプリは12ヶ月分を先に払って自力で進められる人におすすめで、結婚相談所は期限を区切って終わらせたい人におすすめです。
ここまでの数字から言えることを、費用の構造だけで整理します。相性や好みの話ではなく、お金の形が誰に向いているかという話です。
マッチングアプリは、12ヶ月分を先に払って1人で進められる人におすすめ
費用面でアプリが強いのは、12ヶ月一括をWeb決済で払い、オプションなしで使い切れる人です。3年で6万円前後という水準は、どの相談所とも比較になりません。
ただしこの条件には、次の3つが含まれます。
- 途中でやめてもお金がほとんど戻らない:返金規定は1ヶ月プランの定価で使った扱いに引き直されます
- 自分で改善し続ける必要がある:写真もプロフィールもメッセージも、自力で手を入れていくことになります
- 上位プランに逃げない:いいねが足りないと感じても、ここを足した時点で安さの前提が崩れます
ここを守れる人にとって、アプリは圧倒的に合理的な選択です。
1ヶ月ずつ更新している人は、費用の面ではいったん決め直したほうがいい
いま1ヶ月プランをアプリ内課金で更新していて、上位プランも付けているなら、費用としては相談所と同じ土俵に立っています。この状態を24ヶ月続ければ約23万円で、エン婚活エージェントに1年通って成婚退会するのと同じ金額です。
続けるのが悪いという話ではなく、同じ金額を払う選択肢が他にもあると知ったうえで選び直したほうがいい、ということです。まず12ヶ月一括に切り替えてオプションを外すのか、それとも別の形にするのか、どちらかに寄せてください。
いちばん高くつくのは、判断を先送りしたまま月払いを更新し続けることです。
結婚相談所は、期限を区切って終わらせたい人におすすめ
相談所の費用は、初期費用と成婚料という形で先に大きく出て、そのあとは月会費だけになります。この形は「いつまでに終わらせる」と決めている人と相性がよく、平均10.7ヶ月・約8割が1年以内という実態も、その期限の目安になります。
逆に、まだ結婚を具体的に考えていない段階で入ると、初期費用の重さだけが残ります。
費用が膨らむのが怖い人は、上位プランのないサービスを選ぶ
使っているうちに課金が増えていくのが不安なら、そもそも追加課金の仕組みがないところを選ぶのが確実です。アプリではユーブライドが該当し、上位プランもいいねの追加購入もブーストもありません。最安の段では6社中いちばん高いのに、実際に払う額では逆転しうるのはそのためです。
相談所側でも、成婚料0円のスマリッジやエン婚活エージェント、ツヴァイご紹介プラン、オーネットのように、後から乗る金額が少ない設計のところがあります。総額の読みやすさを優先するなら、月額の安さより「後から増える項目がいくつあるか」で選んでください。
諏訪義久(仲人士)からひとこと
費用を比べるときは、月額ではなく「終わりまでにいくらか」で見てください。
婚活では、月額の安いほうを選んだはずなのに結果としていちばん払っていた、ということが起こります。理由ははっきりしていて、月額は1ヶ月の値段でしかなく、婚活の支払いは終わるまで続くからです。
比べるなら、月額に自分が想定する月数を掛けて、そこに初期費用と成婚料、アプリなら上位プランを足した額どうしで比べてください。この記事の逆転表は、その計算をあらかじめやっておいたものだと思ってもらえればいいです。
そのうえで、費用を考える前に決めておいてほしいことがひとつあります。いつまでに終わらせるかです。期限が決まっていない婚活は、どのサービスを選んでも高くつきます。
相談所の平均活動期間が10.7ヶ月で約8割が1年以内というのは、成婚した人たちが結果的にそうだったという数字ですが、裏を返せば、1年という期限は現実的に置ける長さだということでもあります。まず1年と置いて、その1年でいくらかかるかを両方計算してみてください。
それから、この記事は結婚相談所が運営しているメディアですが、費用だけで言えばアプリが有利な場面ははっきりあります。12ヶ月分を先に払えて、写真もメッセージも自分で改善していけるなら、そちらを選ぶのが合理的です。
相談所を検討する意味が出てくるのは、期限を区切りたいとき、自分ひとりでの改善が止まっているとき、そして相手の身元や結婚の意思を先に確認しておきたいときです。どちらが優れているという話ではなく、費用の形が違うので向いている状況が違う、それだけのことだと考えてください。
よくある質問
- 結婚相談所とマッチングアプリ、どっちが安いですか?
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払い方で変わります。12ヶ月一括をWeb決済で払いオプションを使わなければ、アプリは3年続けても54,600円〜60,300円程度で、最も安い結婚相談所の1年総額125,400円の半分以下です。一方で1ヶ月プランをアプリ内課金で更新し上位プランも付けた場合は月9,700円になり、12.9ヶ月でスマリッジを、23.8ヶ月でエン婚活エージェントを総額で追い越します。
- マッチングアプリの料金が「4,100円〜」のように幅で書かれているのはなぜですか?
-
ペアーズ・with・タップルの公式サイトが、掲載している金額は最も安価な料金であり、実際に適用される額は購入手続きの画面で表示されると注記しているためです。決済方法によっても料金が変わり、アプリ内課金はWeb決済より高くなります。この記事ではこの3社の金額に「〜」を付けています。
- 上位プランに入れば基本の月額は払わなくていいのですか?
-
いいえ、上位プランだけではメッセージを送れません。ペアーズ・with・Omiai・マリッシュがいずれも公式に明記しており、上位プランは基本プランの代わりではなく上乗せです。たとえばOmiaiはプレミアムパックに長期割引がなく、月額固定3,980円(Web)・4,800円(アプリ内課金)で、上位プラン分だけで年47,760円かかります。
- 12ヶ月一括で払ったあと途中でやめたら返金されますか?
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ほとんど戻らないと考えてください。ペアーズとwithの返金規定は、実際に支払った額から割引なしの1ヶ月プラン金額×利用月数を引き、さらに事務手数料3,000円を引いた額を返すという内容で、計算がマイナスなら返金はありません。ユーブライドの事務手数料は5,000円です。
- 婚活はどれくらいの期間で終わるものですか?
-
IBJ成婚白書2025では、結婚相談所の平均活動期間は10.7ヶ月、6ヶ月以内が36%、6ヶ月から1年が44%で、約8割が1年以内に決着しています。アプリ側ではユーブライドが、成婚退会者の75%が登録から6ヶ月以内だと公表しています(2024年通年)。なお各社が出す「平均◯ヶ月で交際」という数字は、うまくいった人だけを集計したものが多いため、見込み期間の基準にはしないでください。
【出典・注記】本記事に掲載した料金は、すべて各社の公式サイト・公式ヘルプに記載された内容を2026年7月21日に確認したものです(男性料金・通常価格・税込。ペアーズのみ税込か税抜かの明記が公式にありません)。料金・プラン内容は改定される場合がありますので、契約前に必ず各社の公式サイトで最新の情報をご確認ください。お見合い料など公式サイトに掲載のない項目は「公式サイト非掲載」と記載しており、無料であることを意味するものではありません。年額・総額はいずれも公式料金表からの積み上げ試算であり、実際の支払額を保証するものではありません。活動期間のデータは日本結婚相談所連盟「IBJ成婚白書2025」、婚活サービスの利用状況はリクルート ブライダル総研「婚活実態調査2024」、婚活事業の終了予定はリクルート公式プレスリリース(2025年11月17日)によります。
